紅茶の種類一覧|産地・製法・等級で選ぶ早わかりマップ

紅茶の種類一覧

紅茶売り場に並ぶたくさんの缶を前に、「ダージリンとアッサムは何が違うの」「アールグレイは産地の名前なの」と立ち止まってしまったことはありませんか。秋は温かい一杯がおいしくなる季節。この記事では、紅茶の種類を4つの軸で一覧に整理し、自分に合う一杯の見つけ方までご案内します。

紅茶の種類は「4つの軸」で整理すると迷わない

紅茶の名前は、一見ばらばらに見えて、実は次の4つのどれかを指しています。ここを分けて考えるだけで、棚に並ぶ商品名が一気に読み解けるようになります。

  • 産地…ダージリン、アッサム、ウバなど、茶葉が育った土地の名前
  • 製法…オーソドックス製法、CTC製法など、摘んだ葉をどう加工したか
  • 等級(グレード)…OP、BOPなど、仕上がった茶葉の形や大きさを表す記号
  • 着香・配合…アールグレイやアイリッシュモルトのように、香りを付けたり複数の茶葉を合わせたもの

たとえば「ダージリン FTGFOP1」という表記なら、産地はダージリン、等級はFTGFOP1という意味。「アールグレイ」は産地名ではなく、ベルガモットの香りを付けたフレーバードティーの総称です。当店のティーサロンでお客様からよく聞かれるのは「アールグレイという木があるんですか」というご質問なのですが、アールグレイは19世紀の英国貴族グレイ伯爵にちなんだ着香茶の名前で、ベースにはダージリンやセイロン、中国茶などさまざまな茶葉が使われます。

産地別の紅茶一覧|インド・スリランカ・中国の代表格

まずは産地の一覧です。同じ紅茶でも、標高・気候・土壌によって香りも水色(すいしょく=液体の色)もまったく変わります。代表的な産地を表にまとめました。

産地香り・味わいの特徴向く飲み方
ダージリンインドマスカットを思わせる華やかな香り、渋みは繊細ストレート
アッサムインド濃厚なコクと甘い麦芽のような香り、赤褐色の水色ミルクティー
ニルギリインドクセが少なくすっきり、柑橘のような爽やかさアイス・レモン
ウバスリランカメントールを思わせる清涼感と強い渋みミルク・ストレート
ディンブラスリランカバランスがよく飲みやすい万能型何にでも
ヌワラエリヤスリランカ緑茶に近い軽やかさ、明るいオレンジの水色ストレート
キーマン(祁門)中国蘭を思わせる独特の甘い香り、渋みは穏やかストレート

インドの紅茶

インドは世界最大級の紅茶生産国です。標高2,000m前後の山あいで育つダージリンスーパーファインは、繊細な香りを楽しむために砂糖もミルクも入れずストレートで味わうのが定番。一方、平地の高温多湿な土地で育つアッサムは、力強いコクが牛乳に負けません。ティーベロップ アッサムのようにティーバッグで手軽に試せるものから始めると、産地ごとの違いが体感しやすくなります。

スリランカ(セイロン)の紅茶

スリランカの紅茶は総称して「セイロンティー」と呼ばれ、栽培される標高によって性格が分かれます。おおむね標高1,200m以上がハイグロウン(ウバ・ヌワラエリヤ)、600〜1,200mがミディアム(ディンブラ)、それ以下がローグロウンです。高地ほど香り高く軽やか、低地ほど水色が濃く力強い傾向があります。

中国の紅茶

紅茶発祥の地である中国には、キーマンのほか、松の薫香をまとったラプサンスーチョンや、金色の芽を含む雲南紅茶などがあります。全体に渋みが穏やかで、和菓子とも相性のよいものが多いのが特徴です。

製法別の一覧|オーソドックスとCTCの違い

同じ産地の葉でも、加工法が違えば別物になります。大きく分けると次の2種類です。

製法工程の特徴抽出時間の目安味わい
オーソドックス製法萎凋・揉捻・発酵・乾燥。葉の形をある程度残す3〜4分香りが立ち、繊細で余韻が長い
CTC製法押しつぶし・引き裂き・丸めて粒状に加工2〜3分短時間で濃く出る。ミルクティーやチャイ向き

スパイスと煮出すチャイや、しっかりしたミルクティーを作りたいときは、粒状に加工された茶葉が扱いやすくなります。逆に香りをじっくり味わいたい日は、大きな葉のままのオーソドックス製法を選んでください。

茶葉の等級(グレード)一覧|OP・BOPは品質の順位ではありません

缶の裏に書かれたアルファベットは、味の優劣ではなく「茶葉の大きさ・形状」を表す記号です。ここを誤解されている方がとても多い部分です。

等級正式名称の意味形状と抽出の特徴
OPオレンジペコーよりの強い大きめの葉。ゆっくり穏やかに抽出
BOPブロークンオレンジペコーOPを細かくした形。短時間で濃く出る
FOPフラワリーオレンジペコー芯芽(ティップ)を含む。香り高い
FTGFOPファイン ティッピー ゴールデン フラワリー OP金色の芯芽を多く含む上質な摘み。ダージリンで多用
ダスト・ファニングス最も細かい区分短時間で濃く抽出。ティーバッグに用いられる

「オレンジ」と付きますが、オレンジの香りがするわけではなく、オランダのオラニエ家に由来するという説が知られています。等級が長いほど高級というわけでもなく、あくまで形状の区分。同じOPでも、茶園と摘採時期によって味わいはまったく異なります。上質な摘みの茶葉をお探しならハイグレードティーのページもご覧ください。

フレーバードティーとブレンドティーの一覧

産地名でも製法名でもない紅茶の多くは、このグループに入ります。

  • フレーバードティー…茶葉に果実や花、スパイスなどの香りを移したもの。代表格がベルガモットのアールグレイです。ゴールデンアールグレイはダージリンをベースにした華やかな一品で、秋の午後によく合います。
  • 着香+配合タイプアイリッシュモルトは、コクのある茶葉にカカオやモルトの甘い香りを重ねた当店の看板商品。ミルクを加えると香りがふくらみ、寒くなる季節の定番になります。
  • ブレンドティー…複数産地の茶葉を配合し、毎年同じ味に仕上げたもの。イングリッシュブレックファーストが代表で、朝の一杯やミルクティーに向きます。

香りの種類をまとめて見比べたい方はフレーバーティーのカテゴリが分かりやすく、産地の茶葉を中心に選びたい方はブラックティー(紅茶茶葉)からどうぞ。

紅茶以外のお茶も一覧に入れて考える

「紅茶の種類」を調べる方の多くは、売り場で隣に並ぶハーブティーやルイボスティーとの違いも気にされています。紅茶・緑茶・烏龍茶はすべて同じ茶の樹(カメリアシネンシス)の葉から作られ、発酵(酸化)の度合いで分かれます。おおよそ、発酵させないものが緑茶、途中で止めたものが烏龍茶、十分に発酵させたものが紅茶です。

一方、ハーブティールイボスティーは茶の樹とは別の植物から作られるため、カフェインを含みません。夜のひとときや、カフェインを控えたい方の選択肢として覚えておくと便利です。当店のティーサロンでも、夕方以降にご来店のお客様には「昼はアッサム、夜はルイボスやカモミール」と時間帯で使い分ける飲み方をご提案しており、この切り替えを始めてから紅茶の時間が増えたというお声をよくいただきます。

飲み方から選ぶ一覧|今日の気分で決める

飲み方向く種類茶葉の量・湯温の目安(1杯300ml)
ストレートダージリン、ヌワラエリヤ、キーマン3g/沸騰湯/3分
ミルクティーアッサム、ウバ、アイリッシュモルト4g/沸騰湯/3〜4分
レモンティーニルギリ、ディンブラ3g/沸騰湯/2分30秒
アイスティーニルギリ、フレーバードティー濃いめに抽出して急冷

秋はどう選ぶ?季節で変える一覧の使い方

9月下旬から気温が下がり始めると、体が求めるお茶も変わります。夏の間さっぱりしたアイスティーを楽しんでいた方も、この時期からはコクのある温かい一杯に切り替えると季節の移ろいを感じられます。焼き芋や栗、かぼちゃを使った秋のお菓子には、麦芽の甘い香りを持つアッサム系や、カカオの香りを重ねたアイリッシュモルトがよく合います。アールグレイのパウンドケーキのような焼き菓子と合わせれば、休日の午後が少し特別になります。

種類が多くて一つに決められないという方には、複数の味を少しずつ試せるティーベロップ 12種類セットお試しセットが便利です。まず一覧を体で覚えてから、お気に入りを100gの茶葉で揃えていく流れが、いちばん失敗の少ない進み方だと感じています。

よくある質問

Q. 紅茶の種類はぜんぶで何種類ありますか

産地の茶園ごと、摘採時期ごとに分けると数え切れないほどありますが、店頭で出会う紅茶はおおむね「産地名の紅茶」「ブレンドティー」「フレーバードティー」の3グループに整理できます。まずは代表的な7産地と、アールグレイなど数種類の着香茶を覚えれば、ほとんどの商品名が読み解けるようになります。

Q. 初めて茶葉を買うなら、どの種類がおすすめですか

ふだん砂糖もミルクも入れずに飲みたい方はダージリン、ミルクを入れる習慣がある方はアッサム系が親しみやすい入口です。香りから入りたい方にはアールグレイやアイリッシュモルトをおすすめしています。当店のティーサロンでお客様からよく聞かれるのは「家で淹れると味が決まらない」というお悩みですが、多くの場合は茶葉の量と時間を計っていないことが原因です。1杯300mlに対し茶葉3g、沸騰したお湯で3分を基準にしてみてください。

Q. 等級が高い茶葉ほどおいしいのですか

等級は茶葉の大きさや形状を示す区分で、味の優劣を表すものではありません。大きな葉は香りの立ち方が穏やかで長く、細かい葉は短時間で力強く出ます。ミルクティーには細かめ、香りを楽しむならティップを含む大きめ、と目的に応じて選ぶのが上手な使い分けです。

Q. ノンカフェインの種類も紅茶に含まれますか

ハーブティーやルイボスティーは茶の樹以外の植物から作られるため、厳密には紅茶ではありません。ただし楽しみ方は共通しています。カフェインを控えたい時間帯にはノンカフェインのカテゴリからお選びいただくと安心です。

まとめ

  • 紅茶の種類は「産地・製法・等級・着香や配合」の4つの軸で整理すると理解が早い
  • 代表的な産地はダージリン、アッサム、ニルギリ、ウバ、ディンブラ、ヌワラエリヤ、キーマン
  • オーソドックス製法は香り重視、CTC製法は短時間で濃く出るためミルクティー向き
  • OPやBOPなどの等級は品質の順位ではなく、茶葉の大きさと形状の区分
  • アールグレイやアイリッシュモルトは産地名ではなく、香りを重ねたフレーバードティー
  • ハーブやルイボスは茶の樹以外の植物で、カフェインを含まない点が大きな違い
  • 秋はコクのある茶葉に切り替え、焼き菓子と合わせると季節を楽しめる

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